円 淳子

介護業界は未経験だったので、おむつ交換、移乗、食事等の介助すべてが目新しく感じました。特に移乗は自分にとって難しく、最初は周りのスタッフに助けていただきました。介護の仕事にも次第に慣れてきて、これまで接客業で培ってきた経験が強みとして出せるようになると介護の仕事が楽しくなってきました。おかげさまで今では一通りできるようになりました。人見知りやコミュニケーションが苦手な入居者様に対しても信頼関係を築けるようになり、自信をもって対応できるようになりました。未だに新しい入居者様が来られたときは少し緊張しますが、初心を忘れずにコミュニケーションをとらせていただくよう心がけています。

どんな入居者の方でも、普段の関わりを通じて信頼していただけることが一番心に残っています。一番印象に残っているのはWさんという方です。ご要望も多種多様で、私がその場ではわからないことがあって「確認するので少し待って下さいね」とお伝えすると、「融通きかんなー」と怒られたことも多々ありました。そのような中でも日々の関わりを通じて、少しずつWさんのご要望にお応えすることができるようになり、信頼関係を築いていくことができました。Wさんのお身体の状態が変わったときはWさんから「いろいろ小言とか嫌なことを言ってごめんな」「あんたにはいろいろなことを言ったけど、聞いてくれてありがとうな」というお言葉をいただきました。Wさんはその後、ご逝去されたのですが最期にそのように想っていただき感謝のお言葉をいただいたことが大変印象に残っています。

最初は不安だらけで戸惑ってしまうこともありましたが、施設長をはじめ、周りのスタッフの方々がフォローしてくださり、会社としても応援してくれました。できないことに対しても、怒ったりとかはなく社員さんがおおらかというか優しく寄り添って支えてくれる環境でした。だからこそ、要領が悪い自分でも介護職をいままで続けることができていると実感します。入居者様に対してもスタッフに対しても優しい雰囲気であふれている職場です。介護のこと以外でもなんでも相談できる環境があります。また、異動された社員の方が時々訪ねて来られて際に、声をかけてくださったりする瞬間は嬉しく思います。優しさにあふれた働きやすい職場です。

介護の仕事は、一般的には大変だというイメージもあるかと思います。しかしながら、周りのスタッフの方々からフォローをいただき、シフトなども融通を聞いてもらえ、介護を初めてやる人も安心してスタートできる環境です。日本福祉サービスがきっかけで介護を始めましたが、まだまだ知識・技術を身につけ、介護の仕事の楽しさを伝え、初任者研修などの講師を目指していきたいと最近思っています。
最初は私も未経験で不安はたくさんありましたが、今では一人でも一通り仕事をこなせるようになりました。少しでも興味があればぜひチャレンジしていただければ幸いです。